
女性において、出産を契機にホルモン分泌や神経活動の大きな変化が起こることが確認されてきました。
今回は、初めて父親になった男性では脳の構造に変化がおこるのではないかという内容の論文をご紹介します。
First-time fathers show longitudinal gray matter cortical volume reductions: evidence from two international samples
初めて父親になったとき、脳灰白質が減少する経時的変化を認める
アメリカとスペインにおける研究で、合わせて40人の初めて父親になった男性が対象となりました。
これらの男性について、子どもが生まれる前後の変化をMRI画像で観察し、子どものいない男性との比較を行いました。
結果として、以下の内容が示されました。
・初めて父親になった男性では、脳灰白質の体積減少が起こっていました。
・初めて父親になった男性では、脳のネットワーク上の変化(デフォルト・モード・ネットワークと呼ばれる基礎的な神経活動の変化)が生じていました。
・これらの変化は父親になった男性や子どもの年齢には無関係に生じていました。
要約:『初めて子どもになった男性では、脳の灰白質が減少するという構造的変化が生じる』
脳の体積が減少するというと悪いイメージがあるかもしれませんが、論文中では子育ての適応の過程で生じる必要な変化ではないかと議論していました。
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