刺激のある仕事は認知症の発症を遅らせるかもしれない


以前から運動など、脳への刺激となる要素が、認知能力低下の進行を抑制することが指摘されてきました。


今回は、特に刺激の強い(積極的な)仕事が認知症の発症(の抑制)とどのように関連するか調べた研究をご紹介します。


Cognitive stimulation in the workplace, plasma proteins, and risk of dementia: three analyses of population cohort studies

認知的刺激・蛋白濃度・認知症のリスク


仕事による認知的刺激と蛋白濃度に関しては1つの集団(2,261人)、蛋白と認知症リスクに関しては2つの集団(13,656人)が研究の対象となりました。


仕事による認知的刺激に関しては「仕事マトリックス尺度 」job exposure matrix indicatorというものが用いられ、仕事の要求度と自由度(自分でコントロールできるか)を主な尺度として、要求度と自由度が高い仕事が“認知的刺激が強い”と判定されました。


結果として、以下のないようが示されました。

①認知的刺激が強い仕事のほうが、認知症発症が少なくなっていました。(1年に1,000人あたりの表記で、刺激が強い場合4.8人/刺激が弱い場合7.3人)

②蛋白との関連としては、刺激が強い場合のほうが、いくつかの種類の蛋白濃度(SLIT2、CHSTC、AMD)が低くなっており、認知症発症の割合も少なくなっていました。


つまり、“つらくても自分で決定ができる仕事をしていると、認知症の発症が少なくなり、そのしくみとしてある種の蛋白質濃度の低下があるかもしれない”ということです。


感覚的には、そうかもしれないと予測される結果かもしれませんが、背景には神経の再生を抑制する蛋白の低下があるかもしれないという内容でした。

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