
季節性の気分障害に光線療法が効果的であるという指摘がなされてきました。
今回は、昨日に引き続き少し前(2018年)の論文になりますが、双極性障害に対する光線療法の効果について調べた研究をご紹介します。
Clinical efficacy, onset time and safety of bright light therapy in acute bipolar depression as an adjunctive therapy: A randomized controlled trial
急性の双極性うつに対する光線療法の臨床的有効性、発症時間、安全性
多施設における、患者は治療内容を知らないランダム化試験で、双極性うつに罹患した74人が対象となりました。
光線療法を行うグループ(毎日1時間、2週間)と偽刺激のグループに分けて、1週後、2週後のうつ症状を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・光線療法を受けたグループでは明らかにうつ症状の軽減が大きくなっていました(有効率78.19% vs 43.33%)。
・副作用である躁症状の発症(躁転)は生じていませんでした。
要約:『双極性うつに対する光線療法は有効である可能性があり、躁転のリスクは少ない』
双極性うつを抗うつ薬等で治療する際に、副作用としての躁転を心配しますが、光線療法にそのようなリスクは少ないようです。
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