
発作的な嘔吐を周期的に繰り返す病態について、“周期性嘔吐症候群 Cyclic Vomiting Syndrome(以下、CVS)”と呼ばれることがあります。
今回は、子どものCVSによる入院と不安や他の疾患との合併について調べた研究をご紹介します。
Association of Anxiety and Gastrointestinal Comorbidities in Repeat Hospital Admissions in Pediatric Cyclic Vomiting Syndrome
https://journals.lww.com/ajg/abstract/2023/08000/association_of_anxiety_and_gastrointestinal.26.aspx
周期性嘔吐症候群における不安と消化器合併症の関連
18歳までのCVS患者の入院2,604例(1,370人の個人)が対象となりました。
90日以上の入院と他の要因との関連について調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・入院全体に占める90日以上の入院の割合は28.5%でした。この割合は35.7%(2016年)→23%(2019年)と、減少傾向を示していました。
・入院を繰り返していたのは、不安や他の消化器疾患(胃食道逆流症、機能性ディスペプシア、腹部片頭痛)を合併している例した。
要約:『小児CVSによる長期の入院と不安症状には一定の関連性がある』
精神的側面だけで症状の説明は困難と思われますが、慢性化の一因として不安など精神状態の影響が考えられました。
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