◎要約:『周産期の自死には、パートナーとの問題やうつ等の精神状態の問題が伴っている場合が多い』
今回は、妊娠中や出産後間もなくで起こる自死について調べた研究をご紹介します。
周産期の自死による死亡率
Suicide Mortality During the Perinatal Period
アメリカのデータベース National Violent Death Reporting System (NVDRS)を元にした研究で、2003~2021年に発生した周産期の自死について調べています。
結果として、以下の内容が示されました。
・周産期の自死1,150人のうち、456人(39.6%)が妊娠中、203人(17.7%)が妊娠6週以内、491人(42.7%)が妊娠7週以降、694人が産後の死亡でした。
・周産期に自死した場合にはパートナーとの問題(オッズ比1.45倍)、抑うつ気分(1.39倍)、物質などの乱用(1.21倍)、身体的健康問題(1.37倍)、家族や友人の死(1.47倍)が多くなっていました。
128人(12.4%)には産後うつの傾向も認められ、心理的支援や精神医療の介入の必要性が感じられる内容でした。
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