喫煙は循環器(心臓や血管)への大きな危険因子であり、認知機能への悪影響も懸念されます。
今回は、たばこを吸ったことのない場合や禁煙した場合について、認知症への効果を調べた研究をご紹介します。
Effect of smoking cessation on the risk of dementia: a longitudinal study
禁煙の認知症発症リスクへの有効性
韓国の健康保険情報を元にした研究で、60歳以上の男性46,140人が対象となりました。
2回の喫煙状況に関する調査を行い、禁煙期間と認知症リスク軽減との関連も調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・認知症全体については、非喫煙者と長期禁煙者では、喫煙者に比較して認知症リスクが軽減していました(0.86倍)。
・非喫煙者ではアルツハイマー型認知症のリスクが軽減していました(0.82倍)。
・非喫煙者と長期禁煙者では、血管性認知症のリスクが軽減していました(非喫煙者0.71倍、長期禁煙者0.68倍)。
要約:『喫煙は認知症全体のリスクを増加させ、非喫煙者や長期の禁煙者では、リスク軽減を認める』
血管性のみではなく、認知症全体のリスクを軽減する観点から、できるだけ早期の禁煙が望ましいと思われました。
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