境界性パーソナリティ障害に対する遠隔治療の有効性

パーソナリティ障害に対する薬物療法は二次的に認めるうつ症状や不安、不眠、衝動性についての対症療法にとどまることが多いと思われます。
一部で心理療法が行われていますが、経済的な負担や提供地域が限定されており、アクセスが困難な状況が続いています。
今回は、パンデミック前には対面式の境界性パーソナリティ障害に対する心理療法がある程度可能であったアメリカで、遠隔治療の有効性について検証した研究をご紹介します。
境界性パーソナリティ障害の部分的入院における遠隔治療の効果
境界性パーソナリティ障害に罹患している64人(入院、グループ遠隔治療実施)と、対照として対面式治療を実施した117人を比較しました。
心理療法のコンテンツとしてはパーソナリティ障害の治療法として実績のあるACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)が選ばれています。
結果として、以下の内容が示されました。