多遺伝子スコアから回復過程の予測ができるか?


多くの遺伝子を用いた情報から、複合的な要素で発症する病気の罹りやすさを予測するために“多遺伝子(リスク)スコア”が用いられることがあります。


多遺伝子リスクスコア(以下PGS)が、うつ病等の精神疾患にも応用されるようになっていますが、今回は非常につらい出来事からの回復過程の予測に、PGSが使用できるか調べた研究をご紹介します。


Discriminating Heterogeneous Trajectories of Resilience and Depression After Major Life Stressors Using Polygenic Scores

人生で起こるつらい出来事からの多様な回復過程を多遺伝子スコアから判別する


大きなストレッサー(大切な人との別離や重い外傷等)があった2071人(平均56歳)について、その後の経過を2年毎に追跡しました。


その後の経過を、①うつ等の症状が安定して低い状態 ②回復過程にある ③症状が出現している途中 ④症状が慢性的に継続しているパターンに分けました。


これらの経過に関して、21ヶ所の遺伝子情報を用いた多遺伝子スコアをディープ・ニューラルネットワーク(DNN)という手法で分析したところ、高い精度での予測が可能であった、とのことです。


複雑な情報を分析することで、様々な事象の予測が可能となりつつありますが、どのように臨床に活かすのか情報が多くなるほど難しいと感じました。

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