大麻類( “cannabis” or “cannabinoids”)の医療的使用に関しては多くの議論があります。
アメリカでは、大麻類の使用が拡大しており、どのように医療的使用について考えるのか、転換点を迎えているようです。
今回は、大麻類の医療的使用に関する文献をまとめた結果をご紹介します。
大麻・カンナビノイドの危険性と利益
大麻類の医療的使用に関する二重盲検・ランダム化・比較対照試験の条件を満たす研究を集め、841本の研究が分析の対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
①大麻類による精神障害の治療を支持する証拠は現在までのところ限定的である。
②FDA(アメリカ食品医薬品局)が認めた適応以外では、疼痛と痙性のコントロールにおいて最も有効性が認められている。
つまり、“大麻類の医療的使用に関して、精神障害の治療に有効だという証拠は少なく、疼痛・痙性コントロールには有効かもしれない”と言えそうです。
今後も、医学的証拠が蓄積され、現在の方針が転換される可能性は高いと思われますが、社会的に許容される範囲と純粋に生物学的な有効性等、様々な側面からの検討が必要であると思われました。
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