妊娠中の様々な感染症について、子どもの器官形成、神経発達への影響が指摘されてきました。
今回は、妊娠期に新型コロナ感染が判明している場合の、出産した子どもへの影響を調べた研究をご紹介します。
Sex-Specific Neurodevelopmental Outcomes Among Offspring of Mothers With SARS-CoV-2 Infection During Pregnancy
妊娠中のSARS-CoV-2感染による出生児の神経発達に対する影響
2020年2月以降に出生した18,355人の児が対象となりました。
妊娠中に遺伝子検査で感染が判明した妊婦(883人)から出生した場合と、感染への暴露がなかった場合とで1歳時点での神経発達に関する診断の有無を比較しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・妊娠中に妊婦の新型コロナ感染があった場合には、男児における神経発達領域の診断が行われる割合が増えていました(ハザード比1.94倍)。
・女児においては、診断される割合の違いはありませんでした(ハザード比0.89倍)。
・神経発達領域の診断は、運動機能に関するものや言語機能に関するもの等、様々でした。
要約:『妊娠中の新型コロナ感染により、出生した男児の神経発達領域の問題の発生がやや増えるかもしれない』
男児のみに限定され、神経発達領域の診断も非特異的であり、明らかな影響と言えるのか、現時点ではどのように理解するべきなのか微妙な結果である思われました。
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