生活の支障となる行動(症状)について、内在化問題行動(引きこもり・不安・うつ症状等)と外在化問題行動(攻撃・多動・かんしゃく等)に分けることがあります。
今回は、子どものスクリーンタイム(スマホなどのスクリーンを見ている時間)と内在化・外在化問題行動との関連を調べた研究のまとめ(メタアナリシス)をご紹介します。
12歳以下の子どもにおけるスクリーンタイムと内在化・外在化問題行動の関連
12歳以下の子どものスクリーンタイムと問題行動の関連を内容として含む87本の研究(159,425人の参加者を含む)が分析の対象となりました。
結果として、僅かですがスクリーンタイムが多いほうが、内在化・外在化ともに、問題行動が多くなっていました(効果量 r: 内在化0.07 外在化0.11)。
つまり、“スマホやパソコンなどを見ている時間の長い方が、不安・うつ・不注意・暴力等の問題が少しだけ多いかも知れない”と言えそうです。
しかし、これはスマホなどを見ていることが、こういった様々な問題の原因と言っているわけではない(因果関係を示しているわけではない)点に注意が必要であると思われます。
学校や家庭における適応困難・孤立等の共通の背景があって、このような行動が生じている可能性が考えられました。
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