うつ病を子ども時代を含んだ若年で発症すると、循環器疾患を発症するリスクが高まると言われています。
今回は、子ども時代にうつ病を経験していると、循環器疾患の背景となる動脈硬化を生じる可能性が高まるかを調べた研究をご紹介します。
Childhood-onset depression and arterial stiffness in young adulthood
子ども時代発症のうつ病と動脈硬化の関連
子ども時代にうつ病や気分変調症を発症した294人(発症時の平均年齢10.4歳)と、その兄弟姉妹(遺伝的背景をできるだけ類似させて、純粋にうつ病の影響を調べるため)、健常者の3つのグループが対象となりました。
動脈硬化の指標として20歳代での脈波伝播速度(PWV)を用い、グループ間の比較を行いました。
結果として、以下の内容が示されました。
・上記の3つのグループで比較したPWVは明らかな相違を示していませんでした。
・子ども時代にうつ病を発症した場合には、高い拡張期血圧、低いHDL等の循環器疾患のリスク因子となる要素が認められました。
要約:『子ども時代のうつ病が、その後の動脈硬化につながるとは限らないが、循環器疾患のリスクとはなる』
どのような仕組みによるかは明らかではありませんが、子ども時代のうつ病はその後の循環器疾患の背景となることがあるようです。
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