子どもの逆境体験が後のアルコール乱用につながる?


以前に子ども時代の虐待など、逆境の体験が後の精神疾患と関連していることについて説明しました。


今回は、アルコール乱用、特にHIBD: High-intensity binge drinking 高度のアルコール乱用との関連について調べた内容をご紹介します。


Adverse Childhood Experiences are Associated with High-Intensity Binge Drinking Behavior in Adulthood and Mediated by Psychiatric Disorders

子ども時代の逆境体験は高度のアルコール乱用と関連し、他の精神疾患が介在する


およそ2,500人と1,300人の2つの集団について、子ども時代の逆境体験と過去12ヶ月のアルコール乱用やその他の精神症状(疾患)について調査しました。


結果として以下の内容が示されました。

①子ども時代の逆境体験があると高度のアルコール乱用の認められる割合が高くなっていました。(参考としてオッズ比:乱用レベル2で1.2~1.4 乱用レベル3で1.3~1.9)

②上記の関係には他の精神疾患が介在していると思われました。(オッズ比:物質関連障害21.32、気分障害1.73、パーソナリティ障害2.84、PTSD1.97)


つまり、本当のしくみは分かりませんが、子ども時代の逆境体験が多くの精神疾患をひき起こし、これに伴うように高度のアルコール乱用も生じるのかもしれないと推測しています。


どのような介在因子が主要な要因かは不明ですが、子ども時代に一般に成熟をもたらすと考えられている、適切な刺激としての「苦労」とは異なり、ここで言う「逆境」は大きくその後の精神状態を歪めてしまうようです。


#アルコール乱用 #児童精神医学



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