子どもへの虐待を含めた様々な逆境体験と精神疾患発症との関連が指摘されてきました。
今回は子どもに対する身体的な暴力とその後の精神疾患の関連を調べた研究をご紹介します。
Mental Illness Following Physical Assault Among Children
子どもが身体的暴力を受けた後の精神疾患
0~13歳の子ども(平均7.0歳)が対象となり、そのうち(救急受診や入院に至る)暴力を経験したのが5,487人で、21,948が未経験でした。
このような暴力の経験・未経験でその後の精神疾患発症がどのように異なるのかを調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・上記のような重篤な身体的暴力を経験した子どもでは、未経験の子どもと比較して、その後の精神疾患発症が2倍(ハザード比1.96)多くなっていました(経過観察期間は5年以上)。
・特に身体的暴力を受けた後の最初の1年間は精神疾患の発症が3倍(ハザード比3.08)となっていました。
要約:『子どもが身体的暴力を受けた後(特に受傷後、最初の1年間)には精神疾患の発症が多くなる可能性がある』
様々な環境的要因が影響すると思われますが、重篤な身体的暴力による受傷後は特に経過を慎重に見守る必要性を感じました。
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