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子ども時代の炎症とその後の精神疾患

◎要約:『炎症の数値が子ども時代の比較的早い時期からずっと高い場合には、精神疾患や代謝性疾患のリスクが上昇するかもしれない』





今回は、子ども時代の炎症を示す数値と、成人後の精神疾患や代謝性疾患の発症と関連するのかを調べた研究をご紹介します。


Trajectories of Inflammation in Youth and Risk of Mental and Cardiometabolic Disorders in Adulthood


イギリスで長期にわたって行われている研究(the Avon Longitudinal Study)のデータを元としており、6,556人(50.4%女性)を対象としています。


9,15,17歳の炎症の数値(CRP)が、24歳時の精神疾患や代謝性疾患とどのように関連しているのかを調べています。


結果として、以下の内容が示されました。


・炎症の数値が9歳時点から高い場合には、(ずっと低い場合と比較して)精神病性疾患やうつ病、インスリン抵抗性の上昇が生じる傾向がある(例:うつ病に関するオッズ比4.37倍)。


・炎症の数値が最初は低く思春期になって上昇する場合には、上記のような傾向はありませんでした。




尺度として特異的ではなく、リスク評価としてどの程度活かせるかは不明ですが、炎症と精神疾患との関連性を感じる内容でした。

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