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子ども時代の逆境体験と睡眠障害

◎要約:『振り返って確認した子ども時代の逆境体験は、成人期の睡眠障害に影響するかもしれない』






子ども時代に体験する虐待や高度の困窮などの逆境的環境が、長期にわたって精神状態に影響することが指摘されてきました。


今回は、子ども時代の逆境体験と成人後の睡眠障害の関係を調べた研究をご紹介します。


Adverse Childhood Experiences and Sleep Disturbances Among Puerto Rican Young Adults

若年成人のプエルトリカンにおける子ども時代の逆境体験と睡眠障害


若年成人のプエルトリカン813人(平均22.9歳、50.6%が女性)を対象とした研究です。


レトロスペクティブ(体験を振り返って確認する方法)または、 プロスペクティブ(体験を確認後、経過をみる方法)で、子ども時代の逆境体験の、成人になってからの睡眠状態への影響を調べています。


結果として、レトロスペクティブの逆境体験は、睡眠障害と関連を示していましたが、プロスペクティブな逆境体験の存在からは、睡眠障害との関連は明らかではありませんでした。




レトロスペクティブとプロスペクティブの結果の相違に関しては、(論文中の“議論”でも述べられているように)プロスペクティブで逆境体験を確認した調査期間や主観的な体験の印象が影響を与えている可能性が考えられました。

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