◎要約:『季節性でないうつ病に対しても光療法の追加は有効である可能性がある』
特に高緯度の地域で有病率の高いとされる冬季うつ病に対しては、高い照度の光療法が有効であるという指摘があります。
今回は季節性でないうつ病に対するうつ病に対しても、光療法が有効なのかを調べた研究(メタ・アナリシス)をご紹介します。
季節性でないうつ病に対する高照度光療法
Bright Light Therapy for Nonseasonal Depressive Disorders
A Systematic Review and Meta-Analysis
高照度光療法に関するランダム化比較試験による研究11本(858人の参加者を含む)が分析の対象となりました。
偽刺激を比較の対照として、通常の治療に光療法を追加した場合の有効性を調べています。
結果として、以下の内容が示されました。
・光療法を通常の治療に追加した方が偽刺激よりも寛解や治療に対する反応が多くなっていました(寛解について光療法40.7% vs 偽刺激23.5%)。
・経過観察の期間によって分けた結果でも、光療法を追加した方が寛解や治療に対する反応が多くなっていました(経過観察4週未満で、光療法27.4% vs 偽刺激9.2%。4よりも長期の経過観察で光療法46.6% vs 偽刺激29.1%)。
通常行われる薬物や心理的治療の代替とはならないかもしれませんが、追加の治療として考えられる選択肢であると思われました。
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