孤独・社会的接触低下とがん発症の関連


今回は、孤独や社会的接触低下が、どのようにがんのリスクと関連するか、20年の経過で調べた研究をご紹介します。


Loneliness and social isolation increase cancer incidence in a cohort of Finnish middle-aged men. A longitudinal study

中年期の孤独と社会的接触低下ががんの発症率を高める


フィンランドにおける研究で、研究の開始時点で42~61歳の男性が対象となりました。


ここでの定義として“社会的接触低下”は必ずしも苦しみを意味しないが、“孤独”は現状に対する不満足を含むとされています。



“孤独”については現在の状況に関する不満足を含む11項目の尺度が用いられ、“社会的接触低下”については社会的な接触の量と頻度を含む10項目の尺度を用いました。


およそ20年の経過をみた結果として以下の内容が示されました。

①“孤独”は年齢・社会的地位・アルコール摂取・喫煙・身体的活動・食事・睡眠・うつ状態炎症マーカー・血圧・コレステロール・BMI・循環器疾患の有無に関して調整した後でも、がんのリスクと関連していました。

②“社会的接触低下”は当初、がんのリスクと関連していましたが、上記の調整をおこなったところ関連は明らかではありませんでした。


つまり、“孤独”は独自のがんのリスク要因として考えられるが、“社会的接触低下”はそうではない、と考えられました。


“孤独”がどのようにがん発症に影響するのか、しくみまでは分かりませんが、ここで調整項目に入っていない他の要因の介在があるのかもしれません。


とにかく、状況に対する不満を伴うような社会的な孤立は、様々な側面から健康に悪い影響を及ぼすと思われました。

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