
有酸素運動等の身体的な活動が認知症のリスクを軽減させることが指摘されてきました。
今回は、主に生活のパターン(様式)に注目して認知症リスクへの影響を調べた研究をご紹介します。
Physical and Mental Activity, Disease Susceptibility, and Risk of Dementia
A Prospective Cohort Study Based on UK Biobank
身体的・精神的活動、疾患感受性、認知症のリスク
イギリスの大規模データUK Biobankを用いた研究で、研究開始時点では認知症のない501,376人(平均56.53歳、45.60%が女性)が対象となりました。
平均10.66年の経過を追い、身体・精神的活動と認知症リスクとの関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・活発な身体的活動を認める場合にはリスク軽減があり(リスクの目安となるハザード比0.65倍)、家事に関連する活動が多い場合(ハザード比0.79倍)、頻繁な友人や家族の訪問がある場合(ハザード比0.85倍)でもリスクが低下していました。
・上記のような傾向は、アルツハイマー病でも、血管性認知症でも同様であり、認知症に罹りやすい傾向(遺伝子の特徴や家族歴)で調整しても、一貫していました。
要約:『家事を含めて身体的的な活動度が高い場合や対人的接触の多い生活パターンだと、
体質に関わりなく認知症のリスクは軽減する』
認知症の発症リスクを考える上で、広く生活パターンを改善する必要があると思われました。
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