昨日は寄生虫妄想の特徴について調べた研究についてお伝えしました。
今回は、対照群との比較で、寄生虫妄想が生じやすい背景を検討した研究をご紹介します。
Delusions of parasitosis: A retrospective case control study examining biometric and pharmaceutical associations
寄生虫妄想: 生体測定資料と薬剤について検討した後ろ向きケースコントロール研究
2012~2020年に皮膚科を受診した寄生虫妄想のある34人(27人が女性、平均60歳)と皮膚炎を主訴とする53人を比較して、妄想の背景を検討しています。
寄生虫妄想と、以下の条件が関連を示していました。
・5種類以上の多剤併用。
・ADHD薬、抗うつ薬SSRI、オピオイド、ガバペンチンの服用
要約:『寄生虫妄想の生じる背景として多剤併用やある種類の薬剤の影響があるかもしれない』
ガバペンチンは寄生虫妄想の治療に使われることもある薬剤であり、寄生虫妄想の発症に寄与するとは考えにくいのですが、多くの薬剤使用による影響も考えられる内容でした。
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