少量のアルコールによる認知機能の低下は鉄の蓄積によるかも知れない


近年、通常は問題がないとされてきた少量のアルコール摂取でも認知機能の低下が通常よりも早く進行することが指摘されてきました。


今回は、少量のアルコール摂取が認知機能に影響を与えるしくみについて、鉄の蓄積に注目した研究をご紹介します。


Associations between moderate alcohol consumption, brain iron, and cognition in UK Biobank participants: Observational and mendelian randomization analyses

少量のアルコール摂取、脳の鉄蓄積と認知機能の関連


イギリスの大規模データ(UKバイオバンク)を用いた研究で、20,965人(平均54.8歳 女性48.6% 平均アルコール摂取量17.7単位 ※イギリスでは14単位以下を推奨)が対象となりました。


脳の鉄蓄積を画像検査を用いて調べ、遺伝的な傾向についてのメンデルランダム化という手法を用いて、鉄の蓄積と認知機能との関連を調べました。


結果として、大脳基底核における鉄の蓄積と、7単位/週以上のアルコール摂取及び認知機能の低下(トレイル・メイキング・テストやパズル課題で測定)が関連を示していました。


要約:『通常安全と言われている飲酒でも認知機能は低下する可能性があり、これはアルコール摂取で脳の一部に鉄の蓄積が起こることによって説明できるかもしれない』


まだ、明確に仕組みが分かったわけではありませんが、アルコール摂取と認知機能低下の関連性について、機序解明の端緒となる可能性を感じました。


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