兵士たちは、軍役に従事している間や退役した後でも、自殺の危険性が高いと言われます。
今回は希死念慮の訴えがあった軍役に従事している兵士たちの間で、特にどのような特徴が自殺に繋がりやすいかを調べて、予防に役立てようとした研究をご紹介します。
アメリカの兵士における最初に希死念慮が記録された後30日間の自殺企図予測因子
希死念慮についての訴えが初めて記録されて、自殺企図は行ったことのない兵士11,178人が研究の対象となりました。
希死念慮が記録されてからの自殺企図について調べ、その推移と影響を与えている因子について調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
①希死念慮の症状が初めて記録されてから、自殺企図を行ったのは830人(7.4%)で、そのうち約半分にあたる387人(46.3%)が記録されてから30日以内に起こっていました。
②影響を与えると考えられた特徴として女性(オッズ比1.3倍)、衛生兵(1.6倍)、不安障害(1.3倍)、睡眠障害(2.3倍)がありました。
つまり、“兵士の希死念慮では、10人に1人足らずの人で実際に行動に移すことがあり、特に1ヶ月以内で危険性が高く、兵士の種別や他の症状によって危険性が異なる”ということです。
軍役などの強いストレス下にある人が「死にたい」と訴えたら、その後短期の行動に(特に不眠や強い不安などの合併があったときには)注意を要すると言えそうです。
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