いわゆる睡眠の“深さ”の指標として、脳波が使用されることがあり、その中でもゆっくりとした脳波が現れる徐波睡眠は“深い“眠りと言われています。
今回は、徐波睡眠の減少が認知症の発症と関連するかについて調べた研究をご紹介します。
Association Between Slow-Wave Sleep Loss and Incident Dementia
徐波睡眠の減少と認知症の発症
大規模な循環器疾患についての研究(the Framingham Heart Study)を元にしており、868人(平均69歳)について2回のポリソムノグラフィの結果(睡眠時のデータ)を調べ、後の認知症発症との関連を検討しています。
結果として、以下の内容が示されました。
・加齢が進むと徐波睡眠の割合が減少していました(平均-0.6%/年)。
・徐波睡眠の減少が多い場合(-1%/年)、認知症発症のリスクが27%上昇していました(ハザード比1.27倍)。
・アルツハイマー病の遺伝的負因があると、徐波睡眠の減少はさらに大きくなっていました。
要約:『徐波睡眠の減少が認知症発症と関連するかもしれない』
認知能力の維持に、睡眠時間と共に、いわゆる“睡眠の質”が重要であることが感じられる内容でした。
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