◎要約:『日常の心理的機能に、人生の目的や楽観主義等がポジティブな影響、不眠がネガティブな影響を与えている可能性が高い』
今回はアメリカの退役軍人を対象とした、心理的要素・身体的状態が日々の機能的側面に与える影響を調べた研究をご紹介します。
アメリカの退役軍人における心理的要素、身体的状態と機能
Psychological Factors, Physical Conditions, and Functioning Among US Veterans
アメリカ退役軍人の健康と回復力に関するデータ the National Health and Resilience in Veterans Study (NHRVS)を元にした研究で、4,069人(平均62.2歳、90.2%男性)を対象としています。
結果として、以下の内容が示されました。
・精神・心理社会的・認知的機能の大部分にポジティブに影響するものとして各種心理的要素(例:心理的回復力、人生の目的、感謝の気持ち、楽観主義、グリット:やりぬく力、好奇心、地域の絆)がありました。
・ネガティブに影響するものとして不眠がありました。
・身体的機能については、医学的状態、身体的活動における障害、日々の活動性が影響を与えていました。
・データ取得後の追加分析によると、人生の目的、楽観主義、グリットが、不眠と精神状態との関係にも影響を与えていました。
特にネガティブな影響を与えている要素として睡眠の質が重要である点が印象深い結果でした。
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