境界性パーソナリティ障害に特化した心理療法に弁証法的行動療法(Dialectical Behavior Therapy 以下DBTと略記)があります。
今回は、DBTが思春期の双極性障害に認められる自殺企図に有効かを調べた研究をご紹介します。
Dialectical Behavior Therapy for Adolescents With Bipolar Disorder
A Randomized Clinical Trial
思春期の双極性障害に対する弁証法的行動療法
双極性障害と診断された12~18歳の100人(平均16.1歳)が対象となりました。
47人がDBT、53人が通常のカウンセリングに振り分けられ、1年以上の経過を観察し、自殺企図の変化等を観察しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・DBTと通常のカウンセリングの両方で、うつ症状や躁状態の改善を認めていました。
・自殺企図に関しては、通常のカウンセリングよりも、DBTで大きな改善を認めていました(例:自殺企図の尺度 Columbia-Suicide Severity Rating Scale Pediatric Versionで、DBT0.04 vs 通常カウンセリング0.10)。
要約:『思春期の双極性障害に認める自殺企図に関して、DBTが通常のカウンセリングよりも大きな効果を示す可能性がある』
日本では実施できる施設の少ないDBTですが、パーソナリティ障害以外にも応用できる可能性の高い方法であると思われました。
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