
アメリカでは、大麻の使用が合法化されている地域があり、目的によってmedical cannabis laws (MCL) 、recreational cannabis laws (RCL) といった法律が関与しています。
今回は、これらの法整備が行われたことと、慢性疼痛がある場合の大麻使用障害(依存)にどのような関連があるのか調べた研究をご紹介します。
Chronic pain, cannabis legalisation, and cannabis use disorder among patients in the US Veterans Health Administration system, 2005 to 2019: a repeated, cross-sectional study
慢性疼痛、大麻合法化、アメリカ退役軍人保健局のデータにおける大麻使用障害
2005~2019年における退役軍人保険局のデータを用いて、上記の法律(MCLとRCL)の影響を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・MCLの施行により0.135%の大麻使用障害の有病率増加がもたらされており、MCLが施行されている州における大麻使用障害増加の8.4%がMCL施行によるものと考えられました。
・RCLの施行により0.188%の大麻使用障害の有病率増加がもたらされており、RCLが施行されている州における大麻使用障害増加の11.5%がRCL施行によるものと考えられました。
要約:『合法化が慢性疼痛患者における大麻使用障害の増加の一部をもたらしている可能性がある』
疼痛の緩和等のメリットがある場合でも、使用に関するモニタリングのしくみが重要であると思われました。
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