以前から、複数の研究において、うつ病や睡眠障害と認知症リスクとの関連が指摘されてきました。

今回は、成人ADHDと認知症リスクとの関連について調べた研究をご紹介します。
Adult Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder and the Risk of Dementia
成人ADHDと認知症リスク
イスラエルにおける研究で、1933~1952年に生まれた109,218人が対象となりました。
経過を観察し、成人期のADHDとその後の認知症発症との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・ADHDの診断があった場合に認知症を発症する割合が増えていました(ADHDあり13.2% vs ADHDなし7.0%)。
・統計的分析では、ADHDがあった場合には、ADHDがなかった場合に比較して、発症のリスク(ハザード比)が3.62倍となっていました。
・抗ADHD薬の有無に関する影響は明らかではありませんでした。
要約:『成人期のADHDは、その後の認知症発症リスクを上昇させるかもしれない』
どのような機序によるのかは分かりませんが、使用薬剤などの他の付随する要因を調整しても、ADHDの存在は、その後の認知症リスクを高めるという結果でした。
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