◎要約:『統合失調症治療における抗精神病薬投与は、特に抗コリン作用の強いものや特定の抗精神病薬(用量による)で肺炎のリスクを上昇させる可能性がある』
今回は、統合失調症の治療に用いられる(他の疾患でも症状に合わせて用いられる)抗精神病薬の肺炎を引き起こす危険性について調べた研究をご紹介します。
統合失調症における肺炎の危険性、抗精神病薬投与量、抗コリン作用
Pneumonia Risk, Antipsychotic Dosing, and Anticholinergic Burden in Schizophrenia
フィンランドにおける研究で、統合失調症(統合失調感情障害を含む)に罹患している889人(平均46.2歳、50.3%男性)が対象となりました。
結果として以下の内容が示されました。
・抗精神病薬の単剤使用で、用量が増えるに従い、肺炎(による入院)のリスクが上昇する傾向がありました(多剤併用と肺炎リスクとの関連ははっきりしませんでした)。
・抗コリン作用が強いものではリスクが上昇する傾向がありました(調整後ハザード比:1.26倍)。
・特定の薬剤、例としてクロザピン(180mg以上)、クエチアピン(440mg以上)、オランザピン(11mg以上)で肺炎リスクの上昇する傾向がありました(例:クロザピンでハザード比:1.44倍)。
肺炎などの重篤な副作用を来さないように、精神症状の軽減作用と副作用とのバランスを慎重に見極めていく必要性を感じる内容でした。
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