新型コロナウィルス感染後遺症の有病率は8人に1人程度である

新型コロナウィルス感染の急性期が終わっても胸痛や呼吸苦、疲労感等の症状が続く場合に、Long COVID(新型コロナウィルス感染後遺症)と言われることがあります。
今回は、症状に関する質問を行い、Long COVIDに関する実際の有病率を大きな規模で調査した研究をご紹介します。
Persistence of somatic symptoms after COVID-19 in the Netherlands: an observational cohort study
オランダにおけるCOVID-19後の持続的な身体症状
オランダ北部における研究で、18歳以上の76,422人(平均53.7歳、60.8%が女性)についてLong COVIDに関する身体症状の評価を繰り返し行いました。
Long COVIDに関連すると思われる症状には胸痛、呼吸苦、呼吸時の疼痛、筋肉痛、嗅覚と味覚の障害、疲労感等が含まれており、これらについてCOVID-19の感染があった場合となかった場合とを比較し、実際のLong COVIDの有病率を調べました。
結果として、
・COVID-19感染者(4,231人)のうち、後に21.4%(381人)がLong COVID関連症状を経験していました。
・健常者の対照群でも8.7%は同様の症状を経験していました。よって、症状を経験した人のうち、症状がCOVID-19によるものであると考えられたのは21.4-8.7=12.7%程度と考えられました。
要約:『COVID-19後に長期の症状を経験するLong COVIDを経験するのは8人に1人程度であると考えられる』
症状の程度による影響やワクチンの有無などについては分かりませんが、10%以上の割合で長期的な症状が発生している可能性が示されました。
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