
新型コロナウイルス感染症の急性期が終わった後も数ヶ月以上続く後遺症として、嗅覚・味覚・視覚障害、認知能力低下、倦怠感が知られています。
今回は、このような新型コロナウイルス感染後遺症に対して電気刺激が有効だった複数例の報告をご紹介します。
Non-invasive brain microcurrent stimulation therapy of long-COVID-19 reduces vascular dysregulation and improves visual and cognitive impairment
非侵襲的微細電流刺激による脳刺激療法のコロナウィルス感染後遺症に対する効果
2例の報告で、1例は40歳で新型コロナウィルス感染症の急性期後、もう1例は72歳でアストラゼネカのワクチン接種後に生じた症状です。
2例とも、微細電流による脳刺激NIBS: non-invasive brain stimulation using microcurrent を10~13日間、脳と眼に対して行いました。
結果として、以下の結果が示されました。
・両方とも3~4日以内に認知能力が改善し、視野の一部が回復しました。
・片方の例では認知能力の検査を行い、下位検査で多くで改善が確認できました(認知検査結果 https://content.iospress.com/articles/restorative-neurology-and-neuroscience/rnn211249#rnn-39-rnn211249-t001)
・網膜の血流動態を調べる検査 dynamic vascular analyser (DVA)で血流の調整が改善していました。
要約:『新型コロナウイルス感染後遺症に対する電気刺激で、認知能力の一部や視覚が改善する可能性がある』
論文中では、血流の改善により症状改善が得られることから、血流の調節障害によって神経細胞の機能不全が生じるのではないかと推定していました。
今後の検証、臨床応用が期待される内容でした。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
rTMS治療:
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