現在、認可されているADHD治療薬でも、適切に使用した場合には、副作用は最小限にして一定の効果を得ることができる場合は多いと思われます。
しかし、中枢刺激薬以外で、もう少し効果の発現が早く、有効性が高く、副作用が少なくできないだろうか?……そういう希望はあります。
今回は、そのような希望に少しでも応えられるかもしれない薬剤の臨床試験についてご紹介します。
通学年代のADHD児童に対する1日1回のSPN-812(ビロキサジン徐放剤)の有効性・安全性評価
6~11歳のADHD罹患児童(試験開始時点でADHD-RSで28点以上、63%が男児)が研究の対象となりました。
ビロキサジン徐放剤を1日1回投与(100mgあるいは200mg)を6週間行い、ADHD-RSやConnersなどの頻用される指標での変化を見ました。
結果として、いずれの用量においても治療の1週目から、各指標において明らかな効果を認め、副作用は眠気(8.9%)、食欲低下(6.0%)、頭痛(5.4%)はあるものの、軽微で服用中断は5%未満でした。
今後、どれくらい症状軽減や副作用の少なさの期待に応えられるか分かりませんが、(中枢刺激薬以外の中では)他の選択肢であるストラテラ(アトモキセチン)との効果発現時期の違いに注目したいと思いました。
#ADHD
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