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早期の親を介した療育が自閉症スペクトラムの特性を軽減させる


1~3歳の健診等で発達の遅延や発達障害の特性を指摘された場合に、指摘が受け入れがたく感じられることもあると思われます。


今回は、1歳の時点で発達障害が疑われた場合、その後親が療育を開始したかどうかで結果がどのように異なるのかをみた研究をご紹介します。


自閉症の初期徴候を認めた幼児における先取り介入の発達経過に対する有効性


1歳時に自閉症の傾向を認めた171人の幼児が参加し、最終的には100人程度が分析の対象となりました。


およそ対象者を半分ずつにわけ、一方のグループには“先取り介入”として10回のコミュニケーションに関する介入とポジティブな子育てを促すためのビデオ学習を親に行い、もう一方のグループには通常のケアのみを行いました。


結果として、先取り介入を行ったグループでは、自閉症の特性が低下し、3歳時点での自閉症診断の割合が3分の1に低下していました。


つまり、“親の学習も加えた先取りの療育は、その後の社会的機能の発達を促し、自閉症診断が当てはまらなくなる可能性がある”と言えそうです。


少なくとも、今回の研究の結果を見る限り、通常の養育だけで“様子をみましょう”とするよりも、少しでも可能性があったら専門的な療育を早期に開始し、親が意識的に関わることで発達の改善につながることが考えられました。

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