◎要約:『早産の乳児に対して言葉かけの数が多い方が、言語・感情などの発達に良い影響があるかもしれない』
昨日、乳児に対する歌いかけの効果について、通常の治療のみと、はっきりとした違いが認められないことについてお伝えしました。
今回は、少数を対象とする臨床試験ですが、話しかけの言葉数がどのような影響をもたらすのかを調べた研究をご紹介します。
Adult Talk in the NICU With Preterm Infants and Developmental Outcomes
出生体重が1,250g以下の早産だった乳児36人が対象となりました。
乳児の集中治療室(NICU)における親の乳児への言葉かけを録音し、1時間当たりの言葉数と生後7か月、18か月で成長との関連を調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・32週間の録音結果を分析したところ(体重に関しては調整)、18か月時点の言語発達に関する違いの12%、感情表出の20%については言葉かけ数の違いによる影響が考えられました。
・36週間の録音結果を分析したところ、7か月時点の認知に関する違いの26%については言葉かけ数の違いによる影響が考えられました。
この結果のみで明確なことは言いにくいですが、たくさん言葉がけを行うことが発達に対して何らかの良い影響をもたらすことが考えられました。
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