◎要約:『治療抵抗性双極性うつ病に対して、磁気刺激(シータバースト法、加速型スケジュール)が有効かもしれない』
今回は、磁気刺激(シータバースト法)の治療抵抗性双極症に対する効果を調べた研究をご紹介します。
加速スケジュール型間欠的シータバースト刺激と治療抵抗性双極性うつ病
Accelerated Intermittent Theta-Burst Stimulation and Treatment-Refractory Bipolar Depression
A Randomized Clinical Trial
今回、対象となったのは、気分変動の大きい(双極性のある)うつ病で、抗うつ薬による治療の効果が乏しかった24人(平均43.3歳、女性50%)です。
治療としては、磁気刺激の中でも時間あたりの刺激回数が多いシータバースト法(加速スケジュールの1日10セッションで5日間)が採用されています。
参加者を1:1で治療と偽刺激に振り分けて、効果の違いを見ています。
結果として、以下の内容が示されました。
・磁気刺激ではうつの尺度(MADRS)で大きな改善を認めました(平均30.4点→治療後10.5点)。
・偽刺激では磁気刺激と比較して改善は小さくなっていました(平均28.0点→25.3点)。
参加者の数は少ないですが、効果の差が大きく、有効性が感じられる内容となっていました。
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