アメリカ等の海外では精神科専門医の診察が困難な地域も多く、かなり規模の大きな医療機関でも精神科的対応に苦慮することが多いようです。
このような専門的精神科医療の入手困難を解決するために、“遠隔精神医療”の導入がなされるケースも多いようです。
今回は、特にアメリカにおける救急部門での“遠隔精神医療”の実施状況を調査した研究をご紹介します。
アメリカ救急部門の“遠隔精神医療”の利用に関する全国調査
アメリカ全土の5,375ヶ所の救急部門が調査の対象となりました。
回答のあったうち20%では、“遠隔精神医療”を利用しており、さらにランダムに選ばれた“遠隔精神医療”を利用している救急部門のうち59%は、“遠隔精神医療”が唯一の精神科サービスとなっているとの結果でした。
また、一日の患者数が多かったり、僻地にあったりすることが、“遠隔精神医療”の利用と関連していました。そして、多かった利用の方法としては、入院や退院の判断(80%)と転院の調整(76%)でした。
まだ条件は厳しいですが、日本でも徐々にテレビ電話を用いた遠隔医療(精神科クリニックも含む)が行われるようになっています。
特に、最近は感染を防ぐ意味でも遠隔医療が有効であると思われ、今後はそのような意味でも遠隔での診療が拡大していく可能性があるのではないかと思われました。
#遠隔医療
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