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炎症を介する短時間睡眠と精神病症状の関連

◎要約:『子ども時代の長期間に渡る短時間睡眠は、炎症のしくみを介して、精神病症状の出現に影響を与えているかもしれない』





今回は、子供時代の持続的な短時間睡眠と成人になってからの精神病症状が関連するのか、また、その関連に炎症の尺度が影響しているのかを調べた研究をご紹介します。


Role of Inflammation in Short Sleep Duration Across Childhood and Psychosis in Young Adulthood

子ども時代の短時間睡眠と若年成人の精神病症状の関連における炎症の影響

 

イギリスにおける親の養育や子どもの成長に関するデータ(the Avon Longitudinal Study of Parents and Children)を元にした研究で、12,394人の子どもと3,962人の成人(24歳)が対象となりました。


生後6ヶ月から6歳までの睡眠状況と成人の精神病症状、炎症の尺度としてはCRP(9歳、15歳)とIL-6(9歳)の関連を調べています。


結果として、以下の内容が示されました。


・子ども時代、継続的に短時間睡眠となっていた場合には、成人期までの精神病症状が多くなっていました(精神病症状の体験について、オッズ比3.64倍)。


・IL-6が、短時間睡眠と精神病症状との関連の一部分に影響を与えていました。CRPに関しては、そのような影響はありませんでした。




因果関係は不明確な部分が大きいのですが、随伴する要素も含めて、十分眠れない状態が長期に渡ると精神状態に影響をもたらす可能性が考えられました。

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