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炎症を起こしやすい食事内容は認知能力低下にも関連するかもしれない


精製された砂糖を多く含む食事などの炎症を起こしやすい食事(infalammatory foods)について、健康への影響が指摘されてきました。


今回は、かなり以前(2017年)の研究になりますが、そのような食事内容の摂取頻度を指数として、認知能力低下との関連を調べた研究をご紹介します。


高齢女性における炎症促進的食事内容と認知能力尺度・認知症発症


65~79歳の女性7,085人について食事内容と認知能力の調査を経年的に行いました。


炎症促進的な食事内容の摂取頻度を指数化し、摂取量が少ない順にグループ1~4(グループ4が一番多く炎症促進的な食事を摂る)に分けました。


およそ10年の経過で1,081人が認知障害を発症しましたが、分析では以下の内容が示されました。

①炎症促進的な食事指数:Dietary Inflammatory Index (DII) が高いほど、認知能力の低下が大きく、認知障害の発症が早くなっていました。

②認知障害が起こる危険性の目安としてハザード比と呼ばれる数値でみると、(グループ1を基準として)グループ2は1.01倍、グループ3は0.99倍、グループ4は1.27倍となっていました。


ハザード比の増え方は微妙な感じもしますが、つまり“炎症促進的な食事内容を多くとっている方が認知障害をきたす時期が早くなるかもしれない”と言えそうです。


炎症促進的な食事として、ケーキ・クッキー・スナック類、ファーストフード等が有名ですが、これらを減らして野菜や果実・全粒穀物等の炎症を抑制する食事内容(anti-inflammatory foods)を増やすことは、認知能力だけでなく全体的な健康維持のために有用である可能性が考えられました。



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