無症候性のアルツハイマー病では不安やうつ症状が先行する?


昨日は、認知症において早期発見が非常に重要であり、そのための指標についてご紹介しました。


しかし、脳内のアミロイド濃度等の検査を全員に行うのは、コストのかかる検査であり、現実的に難しい点もあると思われます。


せめて、もう少し検査前の臨床的兆候があったら、よりリスクの高い検査の対象を検討できるかもしれません。


以前から、認知症の前駆症状として不安やうつ症状の出現が指摘されてきましたが、それがアミロイドβ(アルツハイマーで溜まる物質)の沈着とどのような関連があるのか調べた研究を紹介します(昨日紹介したよりも、かなり以前の研究です)。


Longitudinal Association of Amyloid Beta and Anxious-Depressive Symptoms in Cognitively Normal Older Adults

認知的には正常な高齢者におけるアミロイドβ沈着と不安-うつ症状の時間経過に伴う関連


地域に居住する270人の認知症ではない高齢者が調査の対象となりました。


最初にアミロイドの沈着を調べる画像検査を行い、経年的に不安-うつ症状の変化を追跡しました。(平均3.8年)


結果として、アミロイド沈着の多い場合には、その後の不安-うつ症状の悪化が高度であることが示されました。


日々の診察の中で、脳内の物質の沈着を直接把握することができませんが、これと関連する兆候として、認知能力低下を実際に感じる以前の、不安やうつ症状の悪化に注意しておくことは重要であると考えられました。


#認知症

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