◎要約:『アメリカの兵役で廃棄物焼却施設で働いた経験があると、頭痛(片頭痛を含む)の発症が多くなる可能性がある』

アメリカで軍事基地内の廃棄物焼却施設(バーンピット)の近くで働いた経験をした人に何らかの健康被害が生じやすいのではないかという指摘があります。
今回は、上記のような焼却炉への暴露:Burn Pit Exposure(バーンピットエクスポージャー)と頭痛(片頭痛を含む)との関連を調べた研究をご紹介します。
開放焼却炉への暴露と頭痛、片頭痛
Open Burn Pit Exposure in Headache Disorder and Migraine
アメリカにおける研究で、兵役の経験のある247,583人(平均27.9歳、89.9%男性)が対象となりました。
結果として、以下の内容が示されました。
・Burn Pit Exposure(バーンピットエクスポージャー)があった場合には頭痛や片頭痛の発症が増加する傾向がありました(ハザード比で、頭痛1.59倍、片頭痛1.60倍、自己申告の日常生活に支障のある片頭痛1.93倍)。
・Burn Pit Exposure(バーンピットエクスポージャー)の日数が多いほうが、頭痛や片頭痛の発症が多い傾向がありました。
厳しい労働環境への暴露による健康への長期的な影響を感じさせる結果となっていました。
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