生殖補助医療(ART)は子どもの発達に影響を与えない

更新日:7月24日


体外受精などの生殖を補助する技術をAssisted Reproductive Technology(ART): 生殖補助医療と呼びます。


今回は、少し前の論文(2021年2月)になりますが、ARTを用いた際に子どもの発達に影響があるのか調べた大規模な研究をご紹介します。


Assisted Reproductive Techniques, ADHD, and School Performance

生殖補助医療、ADHDそして学校の成績


スウェーデンの医療記録を用いた大規模な研究で。1986年~2012年に生まれた240万人以上の子どもを対象としています。


ADHDについては専門家の診断に関する記録や処方記録、学校の成績については第9学年(基礎教育終了の16歳)の成績で評価しました。


結果として、以下の内容が示されました。

①ARTを用いた場合、他の子どもに比べてADHDは少なくなっていました。(危険度を比較した指標:ハザード比0.83)

②ARTを用いた場合、学校の成績はより優秀でした。(成績評価の数値の差は平均1.15)


つまり、“体外受精等の技術を用いた場合でも、通常の場合と比較してADHD発症や学校成績の低下はきたさない可能性が高い”ことが言えそうです。


ARTを用いる夫婦の知能・性格傾向・社会経済的環境や逆の因果関係(ARTを用いた場合に教育熱心になる等)も考えられますが、少なくともARTの今回調べた件に関する影響は少なそうです。

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