◎要約:『産後うつのみで、子どもの問題行動との関連を認めないが、その後のうつ症状(特に産後から継続・再発する場合)は強い関連を認める』
出産後の母親のうつ症状が、子どもの養育に大きな影響を与えることが指摘されてきました。
今回は、産後うつとその後のうつ症状が、子どもの問題行動にどのような影響を与えるのかを調べた研究をご紹介します。
Symptoms of Depression Postpartum and 12 years Later-Associations to Child Mental Health at 12 years of Age
産後うつ・その後のうつ症状と、子どもの問題行動との関連
当初、1,707人(組)の子ども(と母親の組み合わせ)が参加し、12年後にそのうちの893人(52.3%)から、うつ症状や問題行動に関する回答が得られました。
産後における母親のうつ症状と12年のうつ症状が、12歳の子どもの問題行動とどのように関連しているのかを調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
・出産後は10.4%、12年後は18.2%ががうつ症状の基準を満たしました。
・出産後のうつ症状とは独立に、12年後の母親のうつ症状が子どもの問題行動と明らかな関連を示していました。
・出産後、12年後の両方で母親のうつ症状を認める場合には、特に問題行動との関連が強くなっていました。
長期にわたる子どもの養育を考える観点からも、出産後の母親の精神的ケアの重要性が確認できる内容でした。
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