発達障害(ASD)特性は後から現れることも多い?


通常は“発達障害”の特性は、幼少から出現してし、一貫しているものと理解されていますが、診察場面では必ずしもそうではない例を多く経験します。


今回は、発達障害(自閉症スペクトラム障害:ASD)の特性の自然経過を調べたイギリスの研究(2021)をご紹介します。


Variable Emergence of Autism Spectrum Disorder Symptoms From Childhood to Early Adulthood

子ども時代から成人早期における自閉症スペクトラム障害特性の多様な出現形式


イギリスの人口に基づく資料 (ALSPAC)を分析した研究で、7~25歳の経過を調べました。


特性の尺度としては養育者が評価するSocial and Communication Disorders Checklist (SCDC) が用いられました。


結果として以下の内容が示されました。

①発達障害特性の経過にはa. 低いまま(88.5%)、b. 最初高く、後から下がるパターン(5.0%)、c. 後から上昇してくるパターン(6.5%)がありました。

②上記のbとcのパターンには低いIQ、コミュニケーションの問題、家庭の機能不全等が関連していました。


発達障害特性の出現様式は、家庭でどのように養育されるのか、社会の中でどのように対応されるのかも含めて、周囲との相互作用で現れ方の異なる面もあり、一定というよりは様々なパターンがあるようです。

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