一部の脳刺激が不注意が関連する遂行機能に対して有効であるという指摘があります。
今回は、家庭で行う経頭蓋直流電気刺激(tDCS)がADHDの不注意に有効かを調べた研究をご紹介します。
Transcranial Direct Current Stimulation vs Sham for the Treatment of Inattention in Adults With Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder
The TUNED Randomized Clinical Trial
ADHDの不注意に対する経頭蓋直流電気刺激と偽刺激の比較
ランダム化、二重盲検(検者・被験者の両方が実刺激なのか知らない研究デザイン)の試験で、中枢刺激薬を服用していないADHDの成人64人(平均38.3歳)が対象となりました。
家庭において30分間/日で4週間、直流電気刺激を行い、偽刺激との違いを観察しました。
結果として、以下の内容が示されました。
・CAARSという頻用されるADHD尺度で測定したところ不注意に関する3つの項目で電気刺激の効果が大きくなっていました。
・副作用はいずれも軽度で、皮膚の発赤、頭痛、火傷がありました。
要約:『直流電気刺激はADHDの不注意に対して有効である可能性がある』
小さな規模ではありますが、家庭で行える電気刺激で不注意が改善するという結果であり、今後に期待が持てる内容でした。
もりさわメンタルクリニック:https://www.morisawa-mental-clinic.com/
rTMS治療:
YouTubeチャンネル(オンライン講座):https://www.youtube.com/channel/UCd8RS50q_Ol_x82AL9hhziQ
Comments