中年期以降の睡眠障害が認知機能低下のリスクになることが指摘されてきました。
今回は、中年期以降の睡眠状態の変化を調べ、その推移と自覚的・他覚的認知機能への影響を調べた研究をご紹介します。
Insomnia disorder increases the risk of subjective memory decline in middle-aged and older adults: a longitudinal analysis of the Canadian Longitudinal Study on Aging
睡眠障害は中年期から高齢期における自覚的な記憶障害に影響する
45歳以上の26,363人が対象となり、3年間の経過観察を行いました。
調査開始当初と3年後で、睡眠状態と認知機能の変化を調べ、その関連を検討しました。
結果として、以下のことが示されました。
・睡眠状態が悪化していた場合には、自覚的な記憶障害の生じる割合が多くなっていました(オッズ比1.22倍)。
・客観的な認知機能の検査では、睡眠状態と認知機能の関連は明らかではありませんでした。
要約:『睡眠状態が悪化している場合には、自覚的な物忘れを感じる割合が多くなる』
自覚的は物忘れが、実際何によってもたらされているかは微妙なところですが、少なくとも3年という観察期間では客観的な検査で意味のある差は生じないという結果でした。
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