瞬間的な映像の提示で恐怖症が軽減するか?

特定の対象への恐怖を克服するために暴露療法(恐怖の対象に意図的に接して、恐怖の軽減を図る方法)がすすめられることがあります。
しかし、元々恐怖の対象であるものに自分から接して、克服するような方法は強い精神的負担が生じ、実施が困難なことが少なくありません。
今回は、意識にのぼらないような短い時間の恐怖対象の提示を繰り返して、恐怖症による脳の活動が低下するか調べた研究をご紹介します。
無意識の恐怖低減法に関する機能的MRIを用いた検証
18~29歳の女性82人(42人が蜘蛛に対する恐怖症、40人は恐怖症のない比較対照)が研究の対象となりました。
脳の働きが分かるMRI画像で、恐怖症で認められる脳の活動とその活動が無意識的暴露で低減するか調べました。
結果として、以下の内容が示されました。
①蜘蛛の画像を