神経障害性疼痛の臨床試験における偽薬の鎮痛効果について

偽薬にも、実薬と同じように、試験の効果を比較する時に無視することのできない作用と副作用が存在することが知られています。
今回は、神経障害性疼痛の臨床試験における偽薬の作用と副作用について調べた分析(複数の研究を分析したメタアナリシス)をご紹介します。
Placebo response in chronic peripheral neuropathic pain trials: systematic review and meta-analysis
慢性末梢神経障害性疼痛の試験におけるプラセボ効果
慢性の末梢神経障害性疼痛に関して偽薬を対照としたランダム化比較を行った臨床試験を分析に含めました。
複数の研究を統合し、偽薬と実薬に関して30%以上の疼痛軽減のあった割合や副作用のあった割合等に関して比較しました。
結果として、以下の内容が示されました。
①30%以上の疼痛軽減を認めた反応率は、偽薬で38%、実薬で51%となっていました。