第一世代抗精神病薬とカタトニア(緊張病症候群)のリスク

特有の筋肉の硬さ(蝋屈)や目的のない運動等を伴う状態について、“カタトニア(緊張病症候群)”という言葉が使われることがあります。
昔から使用されている第1世代抗精神病薬では、第2世代よりも、カタトニアの生じるリスクが高いのではないかという指摘があります。
今回は、第1世代の抗精神病薬と第2世代の抗精神病薬に関して、カタトニアのリスクを比較した研究をご紹介します。
Comparative Effects of 30 Antipsychotics on Risk of Catatonia: An Analysis of the WHO Pharmacovigilance Database
https://www.psychiatrist.com/jcp/effects/catatonia-risk-of-30-antipsychotics/
30種類の抗精神病薬に関するカタトニアのリスク比較
薬剤の副作用に関する報告データベースを元にした研究で、60,443例の第1世代抗精神病薬に関する報告と、253,067例の第2世代抗精神病薬に関する報告が分析の対象となりました。
カタトニア(緊張病症候群)について、第1世代と第2世代のリスクを比較しました。