精神疾患と学習到達度について


子ども時代に精神疾患がある場合には、学習に遅れが生じるのではないかという怖れがあると思われます。


しかし、不安やうつがあったら、学習が進まないのではないかという印象がどれくらい本当なのか、実際のところは明確ではありません。


今回は、児童思春期における精神疾患の有無と、義務教育の最終的な学習到達度の間にどのような関係があるのかを調べた大規模な研究をご紹介します。


Association of Mental Disorder in Childhood and Adolescence With Subsequent Educational Achievement

児童思春期の精神疾患と学習到達度との関連


デンマークの全国規模の研究で、629,622人が調査の対象となりました。


デンマークでは義務教育の最終学年(9学年)で学習到達度を測定するテストを実施するらしいのですが、その成績を精神疾患の有無で比較しました。


まず、最終テストの受験率は精神疾患のある場合は52%(ない場合は88%)となっていました。


さらに、テスト結果を示す数値(大きい値ほど良い成績)では、精神疾患のある場合は0.52(ない場合は0.88)となっていました。


最も、影響が大きな精神疾患は予想の範囲かも知れませんが、知的障害で、その他不安障害や発達障害、愛着障害等では、疾患ごとの特徴的違いは生じていませんでした。


興味深く思われたのは拒食症(神経性食思不振症)では、むしろ成績が高くなっていました。(いわゆる完璧主義や強迫性が影響しているのかもしれません)


概ね、イメージ通りかもしれませんが、実際に知的障害のみではなく、精神疾患全体について学習支援や配慮が必要な場合が多いことを確認できる結果でした。


#児童思春期


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