精神病性疾患に対する処方内容のガイドラインからの逸脱について


個別の様々な事情があるので、ガイドライン通りの治療を行い難いこともありますが、多くの証拠が望ましいとする治療方針から逸脱する程度をできるだけ小さくしたいとは思います。


今回は、精神病性の疾患に関してどのくらいの割合で逸脱が生じているのか調べた研究をご紹介します。


Prescription Practices in the Treatment of First-Episode Schizophrenia Spectrum Disorders: Data From the National RAISE-ETP Study

初回エピソードの統合失調症スペクトラム障害治療における処方内容


RAISE-ETP: Recovery After an Initial Schizophrenia Episode Project’s Early Treatment Program という初回エピソードの統合失調症における治療効果を調べる全国プログラムに参加している404人について調査しました。


結果として以下の内容が示されました。

①全体の39.4%がガイドラインからの推奨内容に沿った変更により、利益を受けると考えられました。

②上記のうち、8.8%が推奨されるよりも高用量での使用、32.1%がオランザピン(ほとんどが高用量での)の使用、23.3%が2種類以上の抗精神病薬使用、36.5%が抗うつ薬の適応のはっきりしない使用、10.1%が抗精神病薬なしの投薬内容、1.2%が精神刺激薬の使用を行っていました。


それぞれの例で、独自の理由があるものとは考えられますが、個別性を重視するあまりに一般的な証拠からの逸脱が大きくなり過ぎないように、バランスの取れた処方選択をしたいと思いました。

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