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精神科アドバンスディレクティブは強制入院を減らすことができるか?


意思能力をなくした時に自分が受ける医療行為について、前もって意思表示をしておくことをアドバンスディレクティブと言います。


精神科の領域でも、統合失調症などの症状が悪化し自分では冷静な意思決定が難しくなったときのために、前もって自分が受ける医療行為に関する意思表示をしておく精神科アドバンスディレクティブが有用であることが指摘されてきました。


今回は、精神科アドバンスディレクティブが、強制入院を減らすことができるか調べた研究をご紹介します。


同僚と共有する精神科アドバンスディレクティブの強制入院に対する効果


1年以内に入院歴のある統合失調症等に罹患した394人(平均39歳、統合失調症45%、双極性障害Ⅰ型36%、統合失調感情障害19%)が対象となりました。


196人を仕事場の同僚と共有する精神科アドバンスディレクティブをとるグループに振り分け、残りは通常の治療を行うグループとしました。


結果として、以下の内容が示されました。

①精神科アドバンスディレクティブを用いたグループでは強制的入院を経験した割合が少なくなっていました(27.0% vs 通常の治療39.9%)

②両方のグループ間で全体の入院、治療同盟の尺度、生活の質には明らかな違いは有りませんでした。

③精神科アドバンスディレクティブを用いたグループでは症状が少なく(効果量-0.20)

、エンパワメントの尺度が高く、回復を示す尺度が高くなっていました。


つまり、“精神科アドバンスディレクティブを用いると入院の意義を自分で認める割合が高くなり、自己に対する感覚(症状やエンパワメント等)の一部に良い影響があるかもしれない”と言えそうです。


普段の状態の時に、症状が悪化した際どのような治療を希望するか、話し合っておくことは有用であると思われました。


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