精神科アドバンスディレクティブは強制入院を減らすことができるか?

意思能力をなくした時に自分が受ける医療行為について、前もって意思表示をしておくことをアドバンスディレクティブと言います。
精神科の領域でも、統合失調症などの症状が悪化し自分では冷静な意思決定が難しくなったときのために、前もって自分が受ける医療行為に関する意思表示をしておく精神科アドバンスディレクティブが有用であることが指摘されてきました。
今回は、精神科アドバンスディレクティブが、強制入院を減らすことができるか調べた研究をご紹介します。
Effect of Psychiatric Advan ce Directives Facilitated by Peer Workers on Compulsory Admission Among People With Mental Illness
同僚と共有する精神科アドバンスディレクティブの強制入院に対する効果
1年以内に入院歴のある統合失調症等に罹患した394人(平均39歳、統合失調症45%、双極性障害Ⅰ型36%、統合失調感情障害19%)が対象となりました。